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米わらの使い道


稲には、お米以外にも『わら』、『もみ』、『ヌカ』という部分があります。
昔は寺子屋などで、お米以外の部分の使い方を子供たちに教えていたそうですが、今ではこういうことを教えることも少なくなったようです。
そもそも、利用することが少なくなったのかもしれません。

米わらの使い道としては、昔は畳、米俵、屋根、草履といったものが挙げられていました。
現在でも通じるところはあるのですが、今は園芸資材、建築資材、敷物、食品包装材、寝具、肥料、家畜の飼料、たわら、むしろ、縄といったものなどに使用されることになります。

ちなみに、『わら』は空気を多く含むため、昔は集めて編むことで防寒具にしたり、今でいうラッピングに使用したりもしていました。
今でも、お正月のおめでたい飾りを『わら』で作っていますし、神社の御神木や神棚の上にも注連縄が飾られています。

また、『わら』は束ねると強度が高いため、これを束ねた『わらぼー』というものを、青森県と千葉大学が共同研究の末に作り出し、これで公園の遊具などに使用しています。

ただし、こういったことは全体の一部に過ぎません。
お米農家では基本として、『わら』をカッターで10〜20センチぐらいの大きさにして田んぼに捨てているということらしいのです。

これは、次の年に田んぼを耕す時、土に入れて養分にするためだそうです。
しかし、養分として優れているからということではなく、これ以外に主だった使い道がないからということだそうです。
けれども、このやり方は上手くやる必要があります。
すき込み作業というのですが、下手にやると田植えの時に『わら』が地表に浮いてしまい、悪くすると『わら』の上に苗を植えるという風な状況になるため、できるなら焼却したいというところも多いそうです。

それなのに、この『わら』を日本は輸入もしているんです。
畜産農家用に輸入するとのことですが、それならお米農家の要らない『わら』を買い取ってくれればいいのにという意見があるのも頷けます。

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